2013年02月28日

柊(遙4)のお誕生日…プレ?

柊のお誕生日は2月29日なのですが、今年は閏年ではないので、プレで今日お祝いです〜。
柊、お誕生日おめでとう、ぱちぱち!

…そして、がんばってお誕生日小説書きたかったのですが、どうにもこうにもネタが…orz

なので、サイト掲載は諦めて、めっちゃ短いSSをこの記事にたたみました。

誕生日ネタではなくて、忍人と柊が会話しているだけですが、もしよろしければ、どうぞ。

「一雨来ますね」
ぽつりと柊がつぶやいたので、忍人も空を見上げた。朝からどうにもぐずぐずとはっきりしない空模様のわりにぽつりとも来なかったのだが、なるほど、西の空から本格的に暗くなってきた。これは降りそうだ。
「ひどく降りそうか?」
そう尋ねたのは、兄弟子が天候をよく当てると知っているからだ。問われた柊は静かに空を見上げて、ゆるゆると、いいえ、と応じた。
「たいして降らないでしょう。……とはいえ、行軍中ですし、慣れぬ土地です。…油断は禁物ですよ」
「わかっている」
むっつりと答えた弟弟子を静かに見下ろして、柊はぽつりとつぶやいた。
「…一雨ごとに、春が近づきますね」
「……」
何気なく聞けば、心浮き立つはずの言葉だった。…けれど、柊の声にはなぜか諦観めいたやるせなさがある。…それが解せずに、忍人はひそりと眉を寄せる。
「…まるで、春など来ない方がいいみたいだ」
「…」
忍人の言葉に柊がほんの少し、…本当にわずか、ひるむ気配がした。
それは本当に一瞬のことで、気配を研ぎ澄ましていた忍人でなければ気付かないほどのひそやかさだったが、いつもなら、忍人がこうして何かを指摘するような物言いをすると、あれやこれやと言葉を弄して忍人を煙に巻く柊が、今日に限って何も言わない。それもまた解せない。
「……」
かける言葉が見つからずに唇を噛む忍人の髪に、はらり。また、はらり。…花びらのように薄く、糸のように細く、冬の終わりの雨が降り始める。
そのひとしずく、ひとしずくごとに、春の予感をたっぷりと含んで、…雨は静かに降り続けた。

posted by 麻井由紀 at 02:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 遙小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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