2011年12月29日

大地、誕生日おめでとう!…おまけ。

大地誕のおまけで。
以前お題ったに挑戦していたときに、こんなお題を引きました。

麻井由紀さんは、「夕方の病院」で登場人物が「さめる」、「誕生日」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927 #rendai

見た瞬間ネタが落ちてきて「うわ大土で大地の誕生日!」と思って一気書きしたものの、真夏だったので時期外れ感が強く、当座のお蔵入りにしていました。ようやく時期が来ましたですよww

本当におまけ的な小ネタなのですが。もしよろしければどうぞです!

大地は猛烈な勢いでカルテの整理をしている。そのデスクの上で、PHSがぴーぴーと鳴った。
病院で携帯は使えない。誰かから内線かと思ったが、それは外からの着信だった。
…察して、首をすくめながら電話に出ると、
「…もしもし」
を言うよりも早く、
「…今どこなん」
低くすわった声がつぶやいた。
「……び、…病院…」
「そーんなことやろと思たわ!」
はっ、と鼻で笑うような声と共に土岐がののしる。
誕生日やし、早番の日やから、死んでも昼過ぎには上がるいうてたん、どこの誰や!もう夕方やで!?」
「…や、…もう、……もう上がれる…」
「…声に、めっちゃ説得力がない」
「本当に上がるって!!」
「いーや、後三十分はかかるとみた」
現場を見てもいないはずなのに、さめた声で実に的確に土岐は現状を言い当ててみせた。…それから、はあ、とため息をつく。
「…もう、神戸帰ろっかなー…」
「ちょ、ま、…待ってっ…!」
思わず大地が焦った声を出すと、
「それが嫌やったら、三十分以内に部屋戻ってき。…三十分たっても戻ってこんかったら、ほんまに神戸帰る」
…土岐は、大地に甘いところもたまにはあるが、基本、やるといったらやる人間だ。
大地が縮み上がり、
「死ぬ気で帰る!」
叫ぶと、
「…ふん」
電話は切れた。
ふん、の後につけ足された、…しゃあないな、という小さなつぶやきが、ペンを必死で走らせる大地の耳に甘く残った。


posted by 麻井由紀 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 更新しました。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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